開発コード「№,180」の粒形状を採用した「テナジー80」は、回転量の「05」とスピードの「64」の「中間的性能」という仕様になっていますが、実際にはかなり差異がある印象のあるラバーでした とはいえ、圧倒的な性能を誇るラバーである事には間違いがないですね
※ パッケージはトクアツとなっていますが、実際には中を使用しています
「05」の「黒系」 「64」の「白系」 「25」の「赤系」に続き、この「80」は「青」がベースとなったパッケージです パッケージのデザインは共通で、カラーリングのみ異なる物となっています 各テナジーそれぞれに特徴があり、この「80」は「05」と「64」のいい所取りをしたラバーというキャッチフレーズですが、実際には球離れの速いスピードよりの印象を受けるラバーです
質感は説明不要ですね しっとりとしたシート 少し強めに押すとグイッと食い込み、押し戻す力の強い「スプリングスポンジ」を搭載している「最強のシリーズ」といっても過言ではないラバーです ただ、今までのシリーズに比べて、打球した際に「ボールを掴む感覚」がやや薄くなっており、従来のテナジー系とはかなり印象が違いましたね 「中」という事で、スプリングスポンジの特性が薄れている影響も多少はありますが、他のシリーズの「中」と比較をしても顕著です 反面、ボールの弾きやすさが向上しており、直線的な球が出しやすくなっている印象を受けました
各シリーズさわった中では80のシートが一番硬い印象を受けます 指で押していくと「64」や「05」「25」もそうですが、引っ掛かりが強く、これが「掴む感覚」につながっているんですが、「80」に関しては押して動かした際に戻る力が強く、引っ掛かる前に飛ばしてしまうようなシートをしていますね 打球の際には特に特長が出ており軽いタッチで軽快に打球できますが、グッと掴んで飛ばす独特の感覚はこの「80」では薄いですね 特にシートが硬く引っ掛かりが薄いので擦るドライブ系にやりづらさを感じましたね 反対に「強打系」がかなりやりやすくなっており、コンパクトなスイングでもシャープでスピードのあるボールが打ちやすくなっています フォア用としてはピッチで押すようなプレーに向いているラバーですかね 早い打点でコンパクトに打てるのはグッドでした
この若干硬めなシートが「耐久性」をかなり向上させており、従来のシリーズ共通のネックである「端から欠けていく」スピードは80は遅く感じますね かなりしっかりとしています もう少し引き攣れやすさがあればいいんですけどねえ 従来のシリーズ 特に「25」以上に個性的なラバーに仕上がっている印象でしたね スピードは軽いタッチで出るだけに「回転」に関してももう少し従来のような「かけやすさ」が欲しい所です フォア・バックどちらも選ばない汎用性の高さは「流石テナジー」といった印象です ハードヒッターであれば食い込ませる事は容易な硬さなので、従来のテナジーシリーズがソフトに感じてしまうような場合は「80」の場合だと硬さ的には丁度良くなります また、打球感の関係から素材系のラケットでもややソフトにした方が、特性が活かしやすくなっている印象を受けました 「ALC」系だと少し硬さと響きが気になりましたね 「ZLC」の様なソフトで弾みが強い方が80に関してはバランスが良くなる印象でした
基本的に大きな「クセ」はないですが、従来のテナジーシリーズを使用していてシフトする場合にはかなり違和感を感じる仕上がりにはなっていますね 従来のテナジーと比較して硬めでボールを弾くので、回転をかける際にしっかりと振らないと回転がかからずに飛び出してしまいます 従来に比べて好みが分かれるラバーになっていますね 強いインパクトにより食い込ませる事でラバーの性能がフルに発揮できる印象です 回転量はさすがに05程でもなく、シートの引っ掛かりが薄くなっているだけにやりづらさはありますが、食い込ませる事で強い回転をかけることは可能です スピードが良く出て弾きが良いラバーなので、ハードヒット系にかなり強い印象は受けましたね もう少しソフトで引っ掛かりがよければ、「バランス」が相当良くなるラバーです 80に「使いやすさ」を求めるとなると「FX」の方がこのラバーは向いている印象です ハードヒット主体のプレーならこれほど軽いタッチで飛ばせるラバーはないのでお勧めですね
テナジーシリーズの中ではかなり賛否の分かれそうなラバーですが、全メーカーと比較するとやはり圧倒的なスペックを持っているのも事実です 「05」「64」の中間 というよりは「64寄り」ですね ラバーの中では非常に高額なラバーですが、価格に見合った「リターン」がある事もこのシリーズは証明しています もう少し「05」に性能が寄り、回転がかけやすくなると本当に「バランス」は良くなるラバーですね 完成度が高いだけに更なる性能を求めてしまうのは贅沢なのですが、その「贅沢」を言いたくなる程のスペックを誇っているのがテナジーですからねえ 従来のシリーズ程の驚きはなかったですが、スペックは高いラバーですね