ヨーロッパでも屈指の老舗メーカー「STIGA」から登場している、超軽量裏ソフト「Innova ultra light」です。 重量の問題はペンで裏面をする際に重要になってきますので、「厚さを落とさず重量を軽くしたい」というかたにはまさにうってつけのラバーといえますね。
シンプルですがおしゃれなパッケージです。 このラバーはかつて「YASAKA」が代理店時代に国内でも流通していたようですが、あえなく廃盤となってしまいました。 右下にある「ACS」とは「Air Capsule System」の略で、これは「スポンジ中に微細な気泡を多く作り、弾みが向上する」という物らしいです。 しかしこのラバー、持ってみると非常に軽いです。 カット前で45~50g程度しかないので、カット後には3~40g程度しかない計算になります。 さすがは「ウルトラライト」です
ラバーの質感はヨーロッパそのものですが、製造は「日本」です。 シートがしっかりとしており非常にきれいですね。 打ってみると独特の打球音となかなかの弾みで球離れは比較的よい感じです。 適度にボールを掴み飛び出すので、コントロール性も高くバックでの使用はかなりいい感じですね。 球質はかなり軽い(というか軽すぎる)ので、フォアでの使用はちょっと厳しかったですね。
スピード性能はなかなか良く問題は感じられませんでしたが、回転性能がなぁ・・・・ シートの引っ掛かりが結構良かったので期待していたんですが、思ったより回転はかからず、高い回転性能は有してないように感じます ラバーの設計がスピードよりなので仕方がないですが、引っ掛かりが良かっただけにこれは少々残念でした。
通常のテンションと違いこのラバーは操作性が結構良かったので、小技はやりやすかったですね。 球の離れがいいので、打たれた際のコントロールに少し注意するだけで、概ね好印象でした。 打球感が柔らかめですが、食い込みすぎずに飛んでいくので、台上でのレシーブはかなりやりやすかったですね。 回転を活かしたレシーブ、というのができないのがマイナスではありますが、裏ソフトにしては回転の影響をあまり感じさせないラバーです。
重量だけが話題に上がることの多い同ラバーですが、性能自体はそれほど悪くないと思います。 球質の軽さは重量が抑えられているためどうしようもない問題ですが、この軽さの割にスピードは出ますし打球感もよく取り回しがいいので、打点とスピードで押していけば、いいんじゃないかなぁ、と感じました。 個人的には肘を壊したため、このラバーはかなりありがたい存在といえます。
フォアでの使用は厳しいですが、バックでの使用だと結構使い勝手がよく、ハーフボレーやバック強打などの「叩く」プレーはやりやすいですね。 回転はアクセント程度に使用して、メインは「強打」というプレーがいいのではないかなぁ、と感じましたね。