「打球音を楽しむ」というコンセプトのラバーである「big slam」系のラバーは「Vario」や「Desto」シリーズ等がありましたが、2018年2月現在ではこの「Blue Fire Big Slam」のみがラインナップされています Big Slam仕様のシートの調整・採用している との事ですが、サウンド系としてはシートの硬さが特徴的ですね 打球感はサウンド系としては硬さのある物となっています
パッケージはBlue fire Mシリーズと同様ですね 名前の下に「big slam」と追加されています スポンジ硬度は「40°」と、シリーズ最軟のスポンジ硬度となっていますが、シートの硬さが Big Slam仕様に調整されているとはいえ、打球感はソフトではないです ですが少し強めに打球するとスポンジが容易に食い込みます サウンド系としては硬さがありますが、FX系の様なラバーに近い軟らかさ といった印象ですかね 軽い打球ではシートが弾いてしまうので、ここが「サウンド系らしくはない」ですね
シートはマットなタイプで、これはBlue Fire M系統と同タイプの質感をしています 他社のサウンド系ラバーや同社のサウンド系のラバーと比較をすると重量もあり、軽量化を優先する場合には注意が必要になってきます そして「サウンド系」の特徴でもある「打球音」ですが、これはあまり鳴らないですね シートに引っ掛けて飛び出す時に「カキッ」と「それっぽい音」がなりますが、所謂「金属音的」なサウンドは奏でないラバーです 弾道もかなり特徴的で.Blue Fire M シリーズの様な直線的な弾道をしています スポンジはソフトですが弾き出すので、飛ばしやすいラバーではありますね サウンド系の極端にソフトで軽い打球で容易に潰れる様な食い込み方の後に、金属音と共に弧線を描いて飛ぶ というタイプではないですね 打球音による爽快感はそれ程得られないラバーです
シートの硬さがサウンド系としてはあるので、回転をかけるにはシートにしっかりと食いつかせる必要があります シートに薄く引っ掛けるラバーではないですね 厚く打球して掴ませるタイプです 球離れもサウンド系としては早めです その為、過去のBig slam ラバーとは明らかに異なるラバーとなってます 初速やスピード性能はこの手のラバーとしては良く、強い打球時には軟らかいラバー特有の食い込んだ後に遅れて出てくる特有の球離れはするものの、軽打・中打では同タイプのラバーとしては弾きの良さが特徴です 難しいのは強打時の力加減ですね 厚く当てすぎるとスポンジが潰れて飛び出さないので、強打時に気を使うラバーです サウンド系としては飛ばせるタイプのラバーで、ここは大きな特徴ですね
シートの硬さがあるとはいえスポンジはかなりソフトなので、打球感としてはかなり独特でアンバランスな印象を受けますね 軽~中打程度では硬さと弾きの良さがあり、強打時は軟らかいラバー独特の食い込みがあります 打球感はサウンド系としてはかなりしっかりとしています シートが硬いので、軽く擦って回転がかかるといったラバーではないですがその分、威力面では違いの出せるラバーです メーカー表記では「スピード8+」となっていますが、弾道や飛び出しの関係で数値以上に良好な印象を受けます 反面「回転性能」は数値程のスペックは得られていない印象です 球質に関しては先述していますが「サウンド系としては威力が出る」に留まります
Blue Fire Mシリーズの様な直線的で威力を追求したボールっぽくなるラバーです 同タイプのラバーとしては圧倒的に威力の面で違いが出ています 反面、回転のかけやすさや打球感の軟らかさ といった物は無いです 決定的なのは「サウンド系としては音がそれ程鳴らない」ですかね サウンド系の特徴である「金属音」というのは無いです ですがラバーがトップ仕様テイストに仕上げてあるので「爽快感」は無いものの、実用的なラバーにはなっている印象ですね 軽・中打での弾きは特徴的です 強い打球時にスポンジに食い込ませると遅れて出てくる点が「軟らかいラバー」としての特性が良く出ています 軽めの打球ではサウンド系らしさは無いですね ネックなのは独特な打球感とコストパフォーマンスの悪さですか Blue Fire の名を冠しているとはいえ、価格には見合っているとはいいがたい印象ですね DONICの位置づけとしては最上位のシリーズの系統とはいえ、高額に映ります 趣味性の強いラバーなだけに、コスト面は大きなネックです 同社の過去のBig Slam系のラバーとは大きく異なるスペックをしていますが、打球感がしっかりとした独特なサウンド系ラバーにはなっていますね