中国代表等を始めとする、粘着ラバーを使用するトップ選手が使用している事で知られている特別仕様のキョウヒョウですが、日本市場での購入は難しく(中国市場で購入可能な物に関して)希少性の高さから高額になってしまう等、継続的な使用はなかなか厳しいラバーです この「キョウヒョウプロ3ターボブルー」は中国市場の物とはスポンジが日本製の物となっているなど、細かな仕様の違いはありますが、日本製でありながら非常に硬く重量のあるスポンジを採用し、ノングルーに対応した弾性も確保したキョウヒョウとなっています
先に登場している「キョウヒョウプロ3ターボオレンジ」とパッケージデザインは同じですが、こちらは光沢のある濃いブルーのパッケージとなっています シンプルですが、非常に目立つデザインです スポンジ硬度はキョウヒョウプロ3ターボオレンジがメーカー表記で「45.0°」に対し、こちらは「50.0°」と5°も硬度を上げてきています 食い込みは皆無ですが、ACスポンジ効果による弾性は確保されており、中国市場版の様な球持ちのよさは無いものの弾性の向上を達成しているスポンジですね 軽めの打球では一般的なテンション系の様な明らかに「弾むな」という飛び方ではないですが、弾性は粘着系としては良好です
スポンジは密度があり、食い込みは先に書いた様に皆無です ターボオレンジの様な打球時に軽く食い込む というのは無いですね 非常に硬い打球感です 打球時に中国ラバー的な硬さがありますが、中国ラバー特有の硬くて飛ばない という事が無いのは大きいですね 球離れは良好で弾道は直線が強めの傾向 その為ドライブの弾道が従来のキョウヒョウの弧線よりは低く、鋭い弾道になる印象です 弧線が作りづらい訳ではないですが、弧線の質に違いが出る印象ですね ノングルー時の中国市場版ブルースポンジは球持ちが良く大きな弧線が非常に作りやすい点が特徴なので、弾道や食い込みの良さで大きな違いがあります また弾性はアクティブチャージ内蔵スポンジ採用なので、弾性面ではターボブルーに軍配が上がります
同じく日本製スポンジである、キョウヒョウプロ3ターボオレンジと比較していくと「日本製スポンジらしさ」が出ているのはターボオレンジの方ですね 直線が強めの弾道ではあるものの、スポンジがこちらの方が打球時に食い込みがあるので打球感が良く、軽い食い込みによる回転のかけやすさがあります 特殊素材系との組合せを前提とすると、こちらの方が打球感が硬くなりすぎる事は軽減されます ターボブルーの硬さは中国系の硬い粘着に近いので、ラケットの組み合わせ方は中国製の硬いラバーと同じですかね
非常に硬さのある打球感ですが、テンション的な飛び出しの良さとスピード性能は従来の粘着のネックであった部分を解決しているラバーです ハードヒット時の食い込みも中国ラバー並に少ないですが、球離れは比較的良いので、スマッシュがやりやすくなっています 非テンションのキョウヒョウや中国市場のブルースポンジでは前者は低弾性で飛ばすのが難しい 後者は球持ちが良すぎる といった部分でスマッシュに適してはいなかったですが、ターボブルーでは硬さがありながら飛び出す というのがスマッシュにも強さを発揮するようになっています 弾道が直線的で中国ラバーらしいクセのあるボールが出るので、スマッシュも有効ですね 強力な回転性能とハードヒットで攻撃的なボールが打てるラバーです
日本製ブルースポンジの効果は非常に大きく、弾性アップと弾道等、ノングルー時でも威力を発揮するキョウヒョウになっています 特徴的な回転性能はそのままにスピードが出せる、飛距離が出るのは大きいです 食い込みが欲しい場合にはターボオレンジの方が良いですが、中国ラバー同様に非常に硬いスポンジで弾みを上げる場合にはターボブルーの方が適しています 完全にパワーヒッター仕様なので「使いやすい」という部分は無いですね ハードスポンジで前に飛ぶ力もあるので、スマッシュ時にスピードが出るのは従来のキョウヒョウには無い部分です
中国ラバーに品質面での安定やスペック面では弾みや均一性を大幅に向上できるのが大きいです 日本製スポンジのキョウヒョウとしてはほぼ中国市場で展開される中国ラバーの様になっています 已打底の様に弾性の効果が出てくるまでに若干の時間を要し、その効果の時間は短い という事が無いので、弾性の維持がある程度長く出来る点が非常に良いです 非常に硬いですが飛ばせるスポンジとなっています ネックとなるのはその硬さと重量ですね このラバー単体で相当な重量になるので、総重量がかなり増加する傾向にあります 振り切るには相当なパワーが要求されるので、振り続ける筋力・体力・練習時間の確保は必要ですね コストパフォーマンスは国・省狂の特別なバージョンと比較すると非常に良いと言えます 急激に弾みが落ちる事は無いので、こういった面も良いですね 日本製のスポンジですが「らしさ」は無く、弾みの良いハードなブルースポンジ版キョウヒョウとなっています