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7枚合板ながら極めて薄い板厚が特徴
「JUIC ワラック」

近年では自社ブランドよりも海外メーカーの「輸入代理店」としてのイメージが強い「JUIC」社ですが、自社ブランドの用具も数は多くないですがシーズン毎にラインナップされています この「ワラック」は板厚が「5.1mm」と7枚合板としてはかなりの薄さが特徴のラケットですが、スペック的にも代替が難しい物となっています

  

ブレードのサイズは「160×155mm」とやや大きめ これはシェークでも同じサイズとなっています その為シェークでは大きめのブレードサイズですね グリップサイズはメーカー表記が掲載されていない為、簡易計測で「83×23mm(細い部分)」となっています グリップが先端から徐々に広がっていくタイプなので、握る部分は細身ですね グリップの対してブレードが大きいので、ラバーを貼った際にやや重心がアンバランスな印象を受けます 質感は大幅に良くなってており、仕上げが非常に丁寧になっています

  

  

メーカー表記で弾性は「ALL+」となっています 実際に打った印象では「ALL~ALL+」といった印象です 上板が硬質な「ウォールナッツ材」を採用している為、球持ちの良さの中に弾きのある打球感となっています 一般的な板厚の薄いラケットは「しなり」を活かした回転のかけ易さを重視したタイプが多いですが、ワラックでは前述した「弾き」が球持ちの中に存在しているので、特徴的なスペックを持つラケットとなっていますね 重量はメーカー表記で「87g」となっています

ワラックでは板厚の薄いラケットしては特徴的な弾きを持つスペックなので、球持ちの良いラケットと組み合わせる場合は避ける事が多い「表ソフト」と合わせる事も可能になっている点ですね 必要以上にボールを持たないので、この手のラケットとしては格段に弾きやすくなっています ラケット自体の弾性も際立った物ではないので、弾性の強いテンション系表ソフト等を組み合わせて、打球感やスピード性能のバランスが取りやすくなります 特殊素材系の弾きではなく、硬質な木材ラケットの弾きが板厚が薄めで掴み重視のラケットのスペックに備わっている点がワラック最大の特徴です その為ブロックやミート系の打ち方に対応できる様になっていますね

板厚が薄めで球持ちが良い事に加えて、上板の硬さから来る弾きが粒高での使用時に攻撃力を上げつつも、安定性を損ねない印象でした 弾きの良さで飛距離が出る傾向はありますが、ブロックと強打の威力を薄めのラバーで向上させることが出来ます ブロックを主体とするプレースタイル向けではないですが、粒高で様々な攻撃を仕掛けるスタイルには適していますね

ラケット自体の弾性は板厚の関係もありそれ程弾むラケットではないので、トップ仕様の裏ソフトラバーが飛びすぎて使い辛い という様な事は無いです やや弾きがあるので、球持ちを最優先でもう少し硬さや弾きを求める場合にこのワラックが選択肢に入ってきます 木材系らしい硬さと弾きと球持ちのバランスが非常に良いですね 薄めのラケットにある「飛ばし辛さ」が解消できるスペックです ただし、ブレードが若干大きいので(特にシェーク)は両ハンドでドライブを打っていくスタイルには総重量がネックとなってきます また、ペンはグリップが細く、ブレードが大きいので重量のバランスが難しくなってきますね

両ハンドでドライブを打っていくにはブレードが大きい為、総重量の部分での調整が必要となってきますが、板厚が薄いラケットの泣き所でもある「弾性不足」はワラックではある程度解決できる印象でした 非テンションの粘着系等では厳しいものはありますが、主流の回転系テンション等であれば、弾みは十分確保できるので問題は無いですね 掴みの中に硬い板特有の弾きがプラスされているのは一般的な掴み重視の木材合板とは一線を画す性質となっています これにより「もう少し飛ばしたい」が達成できていますね また、一般的には敬遠されがちなラバーがあわせやすくなっている点もグッドです 「板厚の薄い7枚合板」という際立った特徴がありますが、ラケット自体に難しさは無く、使いやすいラケットです ネックのなのは試すにはかなり高額である事ですね 実売価格でこのクラスとなると、高級な木材合板で実績多数な物と競合する事になるので「あえて」というのが難しい所です 個性的で他にはない特徴が魅力ではありますね

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