10mm厚の檜単板を圧縮 硬質な打球感に
「アームストロング 超特選APEX21カセ」角丸

変化系表「アタックエイト」で知られる国内老舗メーカー「アームストロング」ですが、檜単板のラインナップは現在も豊富に展開しており、選択肢が多いメーカーです この「超特選APEX21カセ」は10mm厚の檜をメーカー独自の「特殊高熱加圧処理加工」を施す事によって、10mmから「8.7mm」まで圧縮する事に成功しています 圧縮する事により「打球時の振動を抑制」「圧縮により、密度が高くなる影響で反発力の上昇」等が特徴として挙げられています

  

角丸型のブレードサイズはメーカー表記で「155×138mm」となってます 他社の角丸型と比較するとかなり小振りですね 切り返しのしやすいサイズとなってます スペックは「スピード10+」「コントロール9.0」という表記となってます 硬めの打球感で弾くタイプの単板ですが、打球感は圧縮加工の特徴の一つである「振動を抑える」という事もあり、硬質さを備えながら響きは少ないですね 檜単板の特徴的な打球感として形容される「吸い付く様な」というタイプではないですが、硬さの中に檜のフィーリングを備えた打球感となっています

  

  

同社の特徴的なグリップである「カセグリップ」これは通常のグリップと違い、グリップと木材を切り離してグリップをラケット本体の上から取り付けることで、握った際にグリップが指に当たる事が無い様になっています 特徴としては手首の可動域が上がる事でプッシュやバックハンドが打ち易くなり、切り返しが行いやすい点が挙げられます グリップサイズは角丸型で「88㎜×24㎜×23㎜」となっています 平均重量はメーカーの記載が無いですが、10mm単板クラスを圧縮しているとはいえ、比較的軽量ですね

  

檜材の品質面に関しては2010年代後半(2019年10月現在)の物としては非常に良い印象 近年では檜の特徴的な香りを放つ物は減ってきていますが、このラケットではかなり檜の香りを放っていいます 木目も良好ですね 弾性は加工の影響もあり非常に良く、特に弾き易さと硬さを檜の特徴を残しながら引き上げているラケットです フィーリングの関係で硬質なラバーと合わせる事が多くなる檜単板ですが、圧縮加工によってある程度の硬さと弾を備え、少しソフトなラバーとも合わせ易くなったラケットです

打球感は一般的な檜単板とは異なるものになっているものの、硬質なテンション裏ソフトから中間硬度のテンション裏ソフトまで選択肢を広げる事が可能なった点が大きいですね 打球感は硬めで弾くタイプですが、同時に檜のフィーリングも備えている為、硬さのあるラバーと合わせた時に硬すぎて打ちづらい というのはないです ただし弾きの強さがあるので、ドライブを優先するスタイルの場合はグリップ力のあるラバーを選んだ方がバランスとしては適しています スマッシュを中心とするスタイルの場合は硬さのあるものと合わせた場合、より球離れの良さが傾向としては強いので、ドライブとのバランスを考慮してシートが硬すぎないもの等が適しています

「檜単板と表ソフト」は組合せ的には敬遠されがちな組合せですが、圧縮加工の影響により、表ソフトの選択肢がこのラケットでは可能となっています 条件としては「硬めのスポンジ」というものが付きますが、かなり弾きやすくなっていますね ドイツテンション系であれば40.0°以上の物で食い込みが少ないものが適しています 組み合わせるのは日本製の硬質なテンションタイプの方が硬さと弾性のバランスでより適した印象ですね とはいえ「◎」という程の相性の良さではないです 小振りで切り返し駕しやすいラケットなので、前陣でピッチ重視のスタイルには良いですね

カセグリップは手首の可動域が大きくなるので、好みの分かれるグリップですが、両ハンドを振る・プッシュ等を瞬時に行いやすい点がこのグリップのメリットです 角丸型は前述していますが小振りなので、前陣での素早いラケットコントロールを可能にします ラケット自体の弾性も良く、更に加工によって「弾き」がプラスされている為、強打を主体とするプレースタイルに適したラケットに仕上がっている印象です ネックなのはラケットの裏面が「直線コルク」なのですが、かなり面積が狭く、表面と揃えてラバーを貼る場合には裏面のコルクを剥がすといった作業が必要になります また、近年の檜高騰の影響を大きく受け、このラケットも価格改定となってしまっています とはいえ10mm相当の檜単板としてはコストパフォーマンスは良い方です 特徴的な圧縮加工と檜材の品質を考慮すると、価格に関してはかなり良いといえますね 檜に弾きや硬さをプラスしつつ、打球感を損ねていないラケットとなっています