個性的な用具を数多く手がける「DR NEUBAUER」から登場しているアンチラバー「GRIZZLY」(グリズリー)です 通常の物に比べて使いやすく改良をしている「ダンピングスポンジ」を搭載したバージョンですが、非常に扱いが難しくクセの強いラバーです 非常に扱いにくいラバーですが難しさに見合った性能は性能を持っており、中でも回転を反転する性能が並外れているラバーですね
ラバーの名前の通り「グリズリー」がラケットをくわえている力強いパッケージとなっています ダンピングスポンジとの見分け方はパッケージに貼ってあるシールですね ヨーロッパメーカーらしいデザインです 現在では非常に使用者の少ないアンチラバーですが、数あるアンチラバーの中でも特異性の強いラバーで、ラバーの特性を掴むのにかなりの時間を必要としますね
ラバーの貼付には予めシートが貼ってあるので、そのまま貼って大丈夫です 「が」 接着力が強力なので、剥がす際には細心の注意が必要です 使用したラケットが一部はがれてしまいました(泣) また、ラバーが非常に固く作られており、一度剥がすと再使用はほぼ不可能ですね ラバーを折り曲げずに剥がす事が出来れば再使用は何とか可能です 実際に剥がすと下のようになります
ラバー表面に無数の細かなひび割れが入ってしまい、使用が出来なくなってしまいます
ラバーの質感は非常に特異ですね シートは数年放置したような位、ツルツルしています 指でなぞるとラケットの端から端まで、スーッと止まらずに動かせるくらい引っ掛かりはありません また、スポンジは非常に硬く、食い込みは皆無です この独特すぎるラバーの質感は「DR NEUBAUER」最大の特徴です
このラバー最大の武器でもあり問題ともいえるのが「打球感」で、シートでボールが滑りすぎるために打球が非常に難しくなっています ドライブ等「回転のかかった処理」をする際にもシート状で滑ってしまい、通常の打球では真下に落ちるほどの滑りをしていますね その為、通常の角度でボールを処理をする事はこのラバーにとっては常識ではないですね 全ての常識が当てはまらないラバーです この滑りをどうやってコントロールをしていくか という事がこのラバーをつかっていく上で重要になってきます
通常の打球では滑りすぎてボールを返球する事すらままならないような状態ですが、少し打点を遅くして粒高に近い使い方をすると比較的ボールが返球しやすくなりました ショートなどはカットショートの要領で返球すると下に落とす事が少なくなります この時にタイトルにも書きましたが「強力すぎる反転性能」が顔を覗かせますね 回転が見事に反転しますが、ボールの失速と変化が非常にすさまじく、相手の回転があればあるほど変化の幅はパッケージの「グリズリー」を髣髴とさせる凶暴性を持っています ラバーの特性を予め理解が出来ていないと、返球された場合の対処がかなり困難になります
ラバーの特性をフルに発揮させやすいのは「カット」ですかね ボールが低く失速、それに加えて反転能力ですから隙の無い印象でしたね また、アンチラバーはナックルに対してはウィークポイントな物が多いですが、このラバーに関してはナックルをものともせずに返球が可能です 粒高でものすごく切れたようなカットのボールが返ってくる事が非常に強く印象に残っています 前陣異質でも十分に特性が活きるんですが、少し遅めに打球した方が安定させやすいので、カットの方がよりラバーの特性を活かしやすい印象でしたね
変化に関することは文句なしの性能ですが、コントロールが非常に難しい為、慣れるまでには相当の我慢が必要とされるラバーですねえ 慣れるまでは普通に返球する事でさえ難しいので、諦めずに使い続ける事が重要です 非常に難しいのが「角度」で、通常の角度調整がこのラバーにはあてはまらない為に慣れるまでにかなりの期間を必要としました 慣れても予測のつかない変化はあるので、完璧に使いこなせるようになると相当強力な武器になります 厚さに関しては反発するラバーではないですが、プッシュでは意外とスピードが出るので距離や威力の修正を細かく行う際に厚さの調整は必要でしょうかね このラバーの真価を出せるようになるまで我慢できるかがカギですね コストパフォーマンスは非常に悪いラバー(1ヶ月強でやや反転能力が落ちてきました)ですので、決して試しやすいラバーではないですが、特筆すべき変化性能はさすが「DR NEUBAUER」といった所ですね ダンピングスポンジは使いやすくしたという事ですが、これでも相当扱いにくいラバーでした 色々と不便な点が多いですが同時に強力な変化性能を持っているので「諸刃の剣」といった印象でしたね