男子中国代表の「林高遠」選手使用モデルとなっているALCラケット「林高遠 ALC」です 反発力と使いやすさのバランスが非常に高く、幅広いプレースタイルに対応するラケットに仕上がっています
ブレードサイズは「157×100㎜」となってます このサイズは「レギュラー」となっている為、タマス社のラケットの多くはこのサイズが通常サイズとなりますね 合板構成は「木材5枚×アリレートカーボン」と、同社のラケットの王道的な構成です ALCラケットの中ではビスカリアの様に非常にソフトな打球感で掴みを重視した様な特徴的な部分は少なく、反発力の高さと硬すぎずに適度な弾きと掴みを兼ね備えた万能タイプのラケットですね 極端に飛び過ぎる、特殊素材特有の硬さや弾きが抑えられているので、どんなラバーにも合わせやすいという点が大きな特徴となっています
グリップはアナトミックです サイズは「100×24×32㎜」となっています ヨーロッパメーカーのアナトミックと比較するとそれ程太さは無く、凹凸も緩やかです 非常にフィット感が良く、しっかりと握りこめるグリップとなっています 板厚は「5.8㎜」となっており、ビスカリアやティモボルALCといった、同社の人気ラケットと同じ板厚となっています 平均重量は「87g」となっていますので非常に誤差の少ない個体ですね
主な中国ラバーとの組み合わせでは中国ラバーの硬さを抑え込みながら弾性を引き上げる事を可能にしている印象です ブルースポンジの様な食い込みのあるスポンジやオレンジ系の物、日本製スポンジの物と合わせた際にも特殊素材の硬さや弾きが前面に出すぎる事が無く、特殊素材の硬さを残しつつも回転のかけやすさを損ねていない点が非常に特徴的ですね 特殊素材の良さを出しながら、ネックとなる部分を非常にうまく消している打球感となっています この打球感により特殊素材では硬くなりがちな中国系粘着ラバーとの組み合わせが容易になっています 弧線を優先するタイプではスピード性能の引き上げに大きく作用しますし、直線や球離れを優先した中国ラバーとの組み合わせでは、より特徴を活かしたスピードや弾道を引き出せる組み合わせとなりますね
主流となっている日本製テンションやハードタイプのドイツ系テンション裏ソフトと合わせた際には回転のかけやすさを損ねる様な弾き出しや硬さは前面に出てくることはなく、回転のかけやすさと威力の両立を達成できる組み合わせとなっています 中国ラバー並のハードタイプでなければ、ドライブの打ちやすさを落とさずに飛距離やスピードアップが出来る組み合わせですね 特殊素材特有の扱い辛さが抑えられたラケットなので、特殊素材×テンションの組み合わせの選択肢は非常に多くなります ドイツラバーであれば、50.0°を下回るスポンジ硬度ややや硬さがあるタイプであってもシートが極端に硬いラバーでない場合は組み合わせた際に硬すぎてドライブが打ちづらい という事は総じて少ない印象ですね 裏ソフトに関してはラケットの個性が少ないので、硬度の調整で幅広く対応できます
表ソフトに関してはある程度硬さのあるものを使用した方が良い印象 ドイツ系の場合では37.5°の様なスポンジでは少し食い込みが強く、弾く際にボールを掴む感覚が強くなっています ドライブを多用するスタイルではドライブ+強打 対上回転を強打 といった使い方が適している印象ですね 弾きや球離れ、直線的な弾道といったより表ソフトらしさを優先するスタイルの場合は少し硬度を上げた方が良いです 強打の際に結構掴むので、硬さがあり球離れが良い表ソフトの方が良いですね
ALCラケットの中では非常に使い易くクセの少ないラケットで、万能ラケットという印象ですね ラバーを選ばないラケットなので、多くのプレースタイルに対応できるラケットとなっています 特に中国系の粘着ラバーと合わせた際に回転のかけやすさを損ねずに弾みを引き上げる事が出来るので、前~中陣といった部分を広くカバーする事が粘着との組み合わせでも可能となっています が、粘着なのであくまでも「特殊素材の中では」という前提が付きます 総重量や特殊素材の打球感は控えめとはいえ、全くない訳では無いので、使いこなすにはしっかりとしたスイングスピードは当然ながら必要になってきます 硬さのあるラバーをある程度使いやすくしつつ、よりスピードや飛距離アップを体感できるのは日本製やドイツ系のテンションラバーですね アウター系の高反発タイプの様な難しさは無く、インナーの様に掴みが強調されるという部分はないので、非常にバランスの取れたラケットとなっています さらに近年高騰化している選手モデルの中では比較的価格が抑えられているので、コストパフォーマンスには優れていますね 尖った部分が殆ど無く、幅広いプレースタイルに対応できるラケットですね