中国代表選手が多数使用するメーカーで、粘着ラバーの代名詞的なラバーとなった「キョウヒョウ」などで知られる「紅双喜」ですが、基本的には強い粘着シートと硬いスポンジを合わせた物が多く、テンション系の様な弾性を有するラバーというのは皆無なメーカーです ですが一部には微粘着や粘着を帯びていないシートを採用したラバーもあり、この「天弓5」もそういったラバーのひとつとしてラインナップされています
パッケージは鈍い銀色をベースとしたシンプルな物となっています 紙製で、キョウヒョウ8やテンキョク3-60等、登場時期が新しいラバーに採用されたパッケージですね スポンジ硬度は「33~37度」で2度ずつ刻みでラインナップされています 今回の物は最もソフトな「33度」です
シートの質感は所謂「強粘着」ではなく、微々粘着~非粘着といった印象ですね ほぼ非粘着でしっとりとした質感をしています クラシカルな高弾性ラバーのトップシートにツヤを持たせたようなシート といった印象です 暗めの赤で、ドイツテンションや日本製のテンション系の様な鮮やかな赤ではないです 打球感は33度という硬度としては硬さがあり、食い込みはあるものの、軽く打球して容易に食い込むような軟らかさではないです スポンジに気泡があるタイプですかね 一応同社のラバーとしては「テンション扱い」ではありますが、テンション系特有の飛び出しやスピード性能は際立ったものではないですが、まずまず良好です 従来の天弓シリーズと比較すると打球感に硬さがあります
弾道は弧線が強すぎることは無いですがやや直線気味かな といった印象 回転性能は厳しいですね 摩擦力はそれ程無く、食い込ませて回転をかけた方が良いです 紅双喜のラバーとしては回転を売りにしているタイプではないです 印象としてはスピード寄りですかね 下回転を持ち上げる様な場面では不得手ですが、対上回転をドライブ、ブロック・ハーフボレー等は硬度の割には硬さもあり弾きやすいスポンジとなってます
粘着を落とし、スピードを出せる様にしているラバーですが、微妙なラバーに仕上がっています 天弓シリーズとしてはより弾きやすく、スピードが出しやすくなっているラバーではありますが、回転性能が厳しい事やコストパフォーマンスが大きなネックとなってます 特にコスト面に関しては他社のトップ仕様が視野に入ってくる様な価格帯に近いので、弾性や回転のかけ易さ等を考慮すると、天弓5が選ばれる というのはかなり厳しいラバーです 弾む様にはなってますね 品質面では中国トップメーカーらしく綺麗ですが、スペックに関しては回転性能を落とすのであればもう少し弾性は欲しい所です 良い点としては強い打球に対する強さですかね 33度というスポンジ硬度の割にはしっかりとした打球感があり、弾き易いので潰れて飛ばしづらい というのはないです スペック的にはスピードタイプですが、回転性能やシートの引っ掛かりやスポンジの微妙な硬さ等、バランス面でイマイチな部分が多いですね