檜単板「スピード」シリーズを筆頭に「檜材」を中心としたラケットがメーカーの代名詞となっている老舗メーカー「ダーカー」から登場した特殊素材ラケット「リベルタシナジー」です 独自の特殊素材「イザナスカーボン」を採用し、特殊素材としては非常にソフトなフィーリングと良好な弾性の両立を達成したラケットとなっています
ブレードサイズは「157×150mm」となってます メーカーカタログでは全長が「240×150」 グリップが「83×23mm」となっている為、グリップ分を差し引くと、ブレードは先の通りとなります 素材である「イザナス」は東洋紡社が開発した高強力ポリエチレン繊維で、係留するロープ等に使用されている事が紹介されています 軽量である事も掲載されており、これがカーボンと組み合わせた場合でも軽量化できる大きな利点ですね 実際にリベルタシナジーの重量は特殊素材系としてはかなり軽量なタイプとなっています
合板構成は木材5枚+イザナスカーボン2枚とベーシックな構成です ダーカー社のラケットとしては「檜」が採用されておらず、洋材を中心とした合板構成が画期的ですね リベルタシナジーはイザナスカーボンを内側に配置した、インナータイプです 中国式グリップは細めで日本式からの移行が容易なものとなってます 板厚は6.0mm程度で平均的な厚さですかね ブレードサイズがシェークと共通です その為少し小ぶりで振り抜き易くなっています 弾性自体は良好ですが、際立って弾むタイプではないですね 印象としては「OFF- ~ OFF」前後ですね
「LIBERTA」とはイタリア語で「開放」を意味する単語で「重量」「硬さ」等からの開放 というのをメーカーでは謳っていますが、これはその通りとなっています カーボンを採用したラケットとしては大幅な軽量化を達成しているラケットです また、打球感はカーボンと組み合わせたタイプの特殊素材としては非常に軟らかく、球持ちが抜群に良いラケットに仕上がっている印象です 特殊素材系らしい特有の硬質さや弾きは皆無となっており、非常に回転のかけやすいラケットに仕上がっていますね これだけ軽量でありながら、軽いラケット特有の打球感というのはなく、ボールの威力を落とさずに軽量化が図れるラケットとなってます
打球感がソフトで掴みの良さが特徴である事や軽量なラケットである事から、トップ仕様である硬く、重量のあるテンション系ラバーとの組合せた際に総重量を抑えられるのは非常に大きいですね ラバーの反発力をリベルタシナジーのフィーリングが包み込み、硬さを軽減しています リベルタシナジーによる打球感のバランスはトップ仕様の硬いラバーを合わせる事で最も効果を発揮する印象ですね ただ軽いラケットではないので、威力面の減退が軽さの代償 という事にならないラケットです 軽さや回転のかけやすさは抜群の性能を誇ります
ハードヒットを多用するプレースタイルでは掴みの強さが影響し、好みの分かれる印象 表ソフト等は弾き辛さがある為、打ち方の変更等が必要となってきます また、中国系粘着ラバーの様なタイプはある程度硬さや弾性のあるタイプを合わせた方がよいですね ラケットがカーボンを組み合わせたタイプの特殊素材であるとはいえフィーリングがかなり軟らかく掴むので、球離れがあり、硬さのある方がバランスが取りやすくなります カタログに記載されている通り「掴んで飛ばす」ラケットなので、ある程度反発力のあるラバーの方がリベルタシナジーには合わせ易いですね
特殊素材系としてはクセが少ないですが、抜群の掴みが最大の特徴となっています また、特殊素材系ラケットとしては軽量である事から、両面に貼った際の総重量を抑える事が可能です 負担を大幅に減らす事が可能になります 硬く、重量のあるラバーを使用した際の打球感が硬質になりすぎず、更に反発を抑え込む特性が非常に優れています 先に書いていますが、カタログにある「掴んで飛ばす」は高反発で硬質なラバー程、体感しやすい印象ですね 回転をかける前に弾き出す という事をリベルタシナジーが抑えるので、打球感や球離れのバランスが良くなります 表ソフトの様に強打を主体とするプレースタイルには掴みの強さがかなり影響するので、組み合わせるには難しさのあるラケットですが、ある程度硬質で球離れの早いスピード系であれば ですね 粘着ラバーの場合は弾性がある程度確保できないと掴んだ後に「飛ばす」という部分で難しくなります ラケット自体は非常に優れたスペックを有するラケットですが、ネックとなるのは価格帯と入手性ですね とはいえイザナスカーボンを採用したラケットは現状、リベルタシナジーのみなので、替えの利かないラケットですね トップ仕様の硬質で弾みの良いラバーを組み合わせるには非常に良いラケットですね