表ソフトを代表するといっても過言ではないラバー「スペクトル」のハードスポンジバージョンである「スペクトルスピード」です 通常のスペクトルが「35±3」という硬度に対して、スペクトルスピードは「45±3」と10度引き上げられています 裏ソフトで言うと「スレイバー」「マークV」等に相当する程の実績を誇る表ソフトです
パッケージは登場した頃と同じですね 緑と白のシンプルなパッケージです パッケージは通常のスペクトルと同様ですが、「SPEED SPONGE」のシールを貼った物がスペクトルスピードとなっています グルー可能な時代においてはフォア・バック問わず、多くの異質選手が使用している表ソフトでしたが、近年では主にバック用又はカットでも使用されるケースが増えてきています(通常のスペクトルは武揚中国代表等が使用)
縦目の配列に台形の粒形状、そしてこの大きなロゴがスペクトルの特徴です 特にロゴに関しては日本式ペンユーザーは面積が狭くなってしまうので、ネックとなる要因でもあります スポンジ硬度45度のスポンジは打球するとやはりやや硬めの印象を受けますが、中国製の非常に硬いスポンジの物と違い、ガチガチで密度の高いスポンジではないです 球離れの良さと直線的な弾道は「これぞ表ソフト」という球質で、スペクトル最大の持ち味である「ナックル」を更に活かす球質が出せるラバーです スペックは完全な「スピード系表ソフト」なので、回転性能は抑え目ですね ややすべりもありますがこれはこのラバーの特性上の部分ですかね このすべりで独特の球質が出るようになるので、「スペクトル」というラバーを把握する上では最も「らしい」ともいえます
38mm時代から比べるとナックルの激しさは減退していますが性能は高く、現在でもトップクラスの異質選手がバックで使用しているケースもあります ただ現在は40mmボールとなり、更にノングルーの影響もある為「安定と変化」の両立をさせるようにあえて「非テンション」のスペクトルを使用している という形ですね 実際にノングルーで使用すると弾性は程々なので、若干弾性に関しては物足りなさがある印象です 攻撃的に打ち続けるようなスタイルよりはブロックやカウンター等の細かなプレーの精度をより上げる という使い方が現在ではあっている印象ですね 更にプラスチックボールでは抑え目の回転性能が更に少し減退してしまうので、このラバーのストロングポイントである「球質」を如何に活かしていくか という所ですね
表ソフトカットにおいては中国選手が使用するケースもあることから、カットに対してもかなり高い性能を持っています 弾道は低く直線的で、非常にキレの良いカットが可能になります 更に攻撃面が大きく向上するので、攻撃を多用するカット主戦タイプにはお勧めできますね 球離れが早いので慣れが必要ですが、非常にキレの良いカットは魅力です
発売されてからかなりの年数が経っていますが、少数になったとはいえ現代でもトップ選手が使用する事もある稀有なラバーです スレイバーやマークVがテンション技術の登場やノングルーとなったことでトップ使用の一線を退いていますが、スペクトル系はまだまだ使用されています 価格がじわじわ上がっている所が気になりますが、表ソフトの代名詞とも言えるこのラバーはスレイバーやマークVの様に時代が変わっても残り続けて欲しいですね