粒高ラバーの多くは球質の変化性能や返球時の安定性を重視した設計の物が多く、攻撃性を重視したものは比較的少数で、スポンジにテンションをかけたもの というのものはこの「Grass D.TecS(グラス ディーテックス)」が登場した頃は非常に少ないジャンルでした 後に攻撃的な粒高ラバーとしてのジャンルを確立しています 粒高ラバーの画期的な存在となったラバーですね
パッケージはブリスター仕様となっています 発売当初は最も薄いスポンジ厚で「1.2㎜」でした 後に「0.9」「0.5」といった、超極薄使用のスポンジ厚のものもラインナップされています テンション粒としてはロングセラーになっていますね 同時期に発売された他社のものとしては「CHAOS(andro)」等があります
粒はそこまで極端に細いタイプではないですね ロゴが小さいので、打球面を大きくできる というのは利点です 粒はそこまで硬いタイプではないです スポンジには気泡がないタイプです 1.2㎜ という厚さは日本市場では「薄~極薄」相当ですかね
弾性はテンションがかかっている分、同じ厚さでは非テンションと比較して明らかに弾性はアップしています 同時期に登場しているCHAOS(andro)と比較していくと、これはCHAOSの方が弾性は優れています 後述しますが、カットでの使用ではGrass D.TecSが弾性は高いものの安定性が高く、攻守のバランスに適したタイプという印象です
粒が軟らかすぎる事がないので打球がしやすく、プッシュや粒高での強打の際にスポンジの弾性もあって飛ばしやすくなっています 粒が容易に倒れて潰れてしまう 守備的な部分を重視しているためとばしづらい というような事がないですね テンション粒としては比較的弾性は抑えめではある為、台上での打球やブロック といった部分での操作性は大幅に失われてしまう という事はないですが、テンションのかかったスポンジで弾性はアップしていますから守備的な部分でのコントロールの難度はアップするのは仕方のない所です ブロック時の飛距離やカット時の失速が無くなり、扱いが難しくなります
カットでの使用ではカットのスピードが上がり、弾道が直線的でシャープになる印象 変化幅はそれ程高いタイプではないものの、キレが良く、スピードもある為取りづらい球質になります ただし前述していますが、失速をそれ程せずに距離が出る為、安定性に難が出てくるタイプです ただしこれはテンション粒の特徴でもあるので、攻撃性を上げるとこうなってしまうのは仕方のない所でしょうね プッシュや強打といった部分での攻撃力アップやカット時のスピードアップを重視するスタイルのラバーです
粒高ラバーにテンションスポンジを合わせる事で攻撃性能を大きくアップしているラバーですが、テンションタイプの粒としてはカットと異質攻撃スタイル どちらにも適したバランス型の粒高ラバーという印象ですね 変化性能はそれ程高いタイプではないですが、打ちやすさとキレの良さがあり、癖が強すぎる というラバーではないです 攻守のバランスやカット時の安定性を落とさずにスピードや飛距離を重視する という場合には選択肢に入ってきます ネックとなるのはやや弾性の劣化が早い事と価格面ですかね 高価格帯に入るラバーとなってしまっています とはいえテンション粒としては比較的使いやすいタイプですね 弾み過ぎる 癖が強すぎる というタイプではないです バランス型のテンション粒ですね