トップ仕様として新たなシリーズとなっている、スウェーデンメーカー「STIGA」のテンション系裏ソフト「DNA」シリーズですが、粘着タイプのラバーとして登場しているのがこの「DNA DRAGON GRIP」です 強い粘着があるタイプでは無いものの、グリップ力と粘着シートの影響で高い回転性能を有するラバーとなっています
パッケージは光沢のある赤系のカラーとなっており、シンプルですが目立つデザインとなっています 現状ではこのラバーに採用されているスポンジ硬度がシリーズ最高硬度となっていますね(ドイツスポンジ 55°) ドイツラバーとしてはかなり硬いタイプのラバーですが、掴みの方が前面に来ている印象で、硬度程の硬さを感じさせないものとなってます 他社の同程度の硬度を有するラバーと比較すると明らかな「硬さ」という点では打球感に差がある印象ですね
ラバーには微粘着が帯びていますが、粘着はそれ程強い物ではなく、触ると少しペタッとしている程度です 摩擦力を大幅に引き上げる様な強い粘着ではないですね スポンジはドイツ系の中では密度が詰まったタイプです 一般的なトップ仕様のラバーは重量もかなりありますが、このラバーに関しては軽くはないですが比較的軽量で重すぎない点が意外ですね
打球感はハードタイプのスポンジとしては硬すぎる事が無く、また打球時に軽く掴んで飛び出すので、ハードタイプのラバーの中ではグリップの感触が良い印象 トップ仕様のシート・スポンジ共にハードなラバーと比較すると圧倒的なグリップ力を体感できるラバーです シートやスポンジが硬さが影響して弾き出してしまい、回転をかけるにはパワーを要求される点がトップ仕様のラバーですが、DNA DRAGON GRIPではソフトではないですがかなり回転がかけやすくなっている印象です 球離れはそれ程早いタイプでは無いですが、回転のかけやすさと飛び出しの良さのバランスが取られており、回転をかけきる前に飛び出す様な極端な弾み方ではないですね 弾性や飛距離も優秀で、下がった位置から威力を落とさずにドライブが打ち込めるラバーとなっています 硬さはあるものの瞬間的なグリップ力の高さがある点が大きな特徴ですね 弾道は弧線が強めですが極端に上に上がるという事は無く飛ばし易い印象です
優れている点としてはグリップ力の高さと高い回転性能ですが、スポンジ硬度の割に回転が非常にかけやすくなっている点も大きな特徴の一つです 威力を重視するハードタイプのドイツラバーの中では比較的軽量である事等もあり、総重量の面で若干のアドバンテージがあります また前述していますが、硬さの割にかなり高いグリップ力があるので、台上でのドライブやカウンター時の際に硬さの影響で極端に掴みすぎず返球できる点が大きいですね トップ向けのラバーとしては硬さが影響して回転をかけきる前に弾き出してしまう というのがこのラバーではかなり軽減されている印象です
トップ仕様の粘着系ラバーとしては威力と安定の両立が図られているラバーです 中国系の粘着ラバーと比較すると圧倒的にスピードが出しやすい事や回転がかけやすい点が優れています 中国ラバー特有のブレ球程のクセは無いですがバウンド後に沈む変化を見せるので、回転と球質は優秀ですね 微粘着の摩擦とシートのグリップ力の良い面が出ているラバーとなってます 極端に飛び出して扱いが難しい というタイプでは無いので台上・サーブ等、細かな部分でのコントロール性も良いですね ネックとなるのはコストパフォーマンス面ですが、高騰化が進みつつあるドイツ系のトップ仕様のラバーとしてはそこまで高額ではないですね コスト以上に気になる点としては劣化スピードが若干早い点ですかね 弾性の劣化はかなり早い印象を受けます スペック的には非常に優れたラバーですが、ここは痛い所です とはいえ粘着系でありながら回転のかけやすさと威力の両立が達成されており、ハードスポンジの割に回転がかけやすいのは印象的でしたね