ソウルオリンピックダブルス金メダリストである「偉関晴光」氏の名前を冠したカーボンラケットである「イセキカーボン」ですが、2024年2月現在、JUICサイトにはラインナップされておらず廃盤となっています 厚めの板厚と軟らかさが特徴のカーボンラケットで弾みすぎず使いやすいラケットとなっています
ブレードサイズは「160mm×152mm」となっており、近年の主流のサイズである「157mm×150mm」と比較するとややブレードが大きくなっています グリップサイズはメーカーやショップ様等に記載がないですが、やや丸みがあり厚めのグリップのFL といった印象です ブレード形状は縦長の割に丸っこい形状で特徴のある形状ですね 板厚は「6.4㎜」とやや厚めとなっています
メーカー表記ではシェークの平均重量は「90±10g」と結構差がある重量となってます また中国式やグリップが小ぶりのサイズはそれぞれ「80±5g」「73±5g」となっています この個体では88gですから、やや軽めではありますね 反発力は「ALL+」となっている通りカーボン系のラケットとしては弾みが抑えてあるラケットです 打球感も先に書いた通りカーボンとしてはかなり軟らかく、球離れも控えめな為、カーボン特有の打球感である「硬い・弾く・響く」という様な打球感は皆無ですね
先述の通りカーボンラケットとしては玉持ちの良さがあるので、回転のかけやすさが大きな特徴となります 特に中国ラバーの様な硬さのあるラバーと合わせる際に打球感がネックとなるカーボンラケットですが、このラケットに関しては近年の中国系のテンションラバーと合わせた際に弾性アップを図りながら回転のかけやすさを損ねる事が無い点がノングルーで使用するには最も適した組み合わせとなります またハードなテンション系と組み合わせる際にも打球感の硬さやカーボンの弾きといった部分が少ない為、回転をかける前に飛び出してしまう という様な事が無いのは良いですね ラケットの弾み自体はそれほど強いものではない為、ある程度弾性のあるラバーと合わせた方がバランスが良い印象です
表ソフトの様な球離れやスピードを重視するラバーの場合では主流であるテンション系は総じて軟らかい打球感となることが多く、強打を主体とするスタイルの場合にはボールを持ちすぎる打球感となる事が多い印象 強いインパクトの際にかなり掴んでしまう事が多く、遅れてボールが飛び出してくる飛び方ですね 弾きの良さを優先する場合には適さない組み合わせとなります 硬質な表ソフトなると中国系も選択肢に入ってきますが弾性の部分がネックとなり、攻撃的なスタイルにはスピードの面で厳しいですね 変化やブロック力の向上を目的とした組み合わせが主となってきます 粒高の様な異質ラバーと合わせる際にはカーボンラケットながら弾みすぎず球持ちが良い点は利点といえますね 粒高で攻守のバランスを重視するには良い組み合わせという印象です
カーボンラケットとしては使いやすく回転のかけやすさがあるので、木材ラケットから少しだけ弾みをアップしたいが回転のかけやすさは損ねたくない という場合には良いラケットです 少し弾みが物足りないですが、ラバーの弾性があるものが多い為、トップ仕様の弾みの強いラバーをコントロールするには選択肢に入るラケットとなります またコストパフォーマンスが良いですね 試しやすい価格帯のラケットの一つです 表ソフトと合わせるにはかなりラバーを選ぶ印象ですね ハードヒット系には掴みすぎる打球感となってます 特殊素材系のラケットとしては粒やアンチの様なラバーとも合わせやすいですから、ここは特殊素材系ラケットとしては組み合わせの範囲が広くなるのは良いですね